実は滞納した経験があって、以前は保証人だったから大丈夫だったけど、今は保証会社の審査が必須だから不安だなぁ・・・
ご安心ください。
滞納された経験をお持ちでも完済していれば、審査に通る可能性はあります!!
また、無職で現在職探し中の方でも審査に受かった方もいらっしゃいます。
今回は、入居申し込みの審査に落ちてしまった際の対処法を、実際の私の体験談をもってお話させていただきます。
結論から言いますと、私の経験上では無職のお客様でも約80%のお客様が審査に通っています!!
無職のお客様でもあきらめずに自分の希望に合うお部屋探しをしていただければと思います。
- 入居審査の内容(保証会社種類・保証会社に加入する理由・審査項目)
- 体験談に基づいた、審査に落ちた場合の対処方法
この記事の対象の方 | 現在無職、もしくは滞納履歴があり審査が不安な方 |
記事の難しさ(★5段階評価) | ★★★ |
この記事を読む所要時間 | 約6分 |
この記事を読むメリット | 審査内容や落ちた場合の対処法がわかり、安心してお部屋探しができる |
まず、私の自己紹介からさせてください。
不動産賃貸のプロである私が、実際に接客したお客様の実例をもとに、審査に落ちた場合の対処法4選を詳しく説明させていただきます。どうぞ最後までお読みいただければ幸いです。
では本題に入ります。
まずは、入居審査内容と対処方法の2種類の大きなカテゴリーに分けられますが、入居審査の内容から説明させていただきます。
入居審査の内容
今ではSUUMOとか見ると、ほぼ保証会社加入必須とあるけど、必ず入らないといけないのかな?会社の仕組み自体もよくわかならないなぁ・・・
そうですね。私たち不動産会社にとっては当たり前な内容ですが、聞きなれないお客様も多いのは事実ですね。下記保証会社仕組みや種類、審査内容などを説明していきますね!!
保証会社の種類
まず、現状の賃貸物件ですが、約90%の物件が保証会社に加入必須になっております。
保証会社とは、もし入居者様が家賃を滞納してしまった場合に、かわりにオーナー様に建て替えて家賃を支払う会社になります。
また、保証人を立てる必要がない場合が多く、今の時代のニーズにマッチしているとも言えます。
【家賃保証会社の仕組み】
保証会社によって若干仕組みは違いますが、大体上記の図のような仕組みになっております。
また、保証会社には下記の2パターンの会社があります。
- 信販会社系保証会社
【代表的な会社】
エポス・オリコ・ジャックス・セゾン・セディナ
【特徴】
クレジットカード会社による家賃保証サービスです。
与信審査有(クレジットカードの審査)の為、CIC、JICC、JBAなどの個人信用情報センターの情報を、正式に照会できる家賃保証会社でもありますので、クレジット審査に通る方は問題なく審査OKになる会社です。
ただ、実際にクレジットカードを持てない方で審査に通った方がいらっしゃいましたので、審査してみないとわからないというのが本音です。 - 通常の保証会社
【代表的な会社】
CASA・全保連・エルズサポート・日本セーフティー・Jリース・日本賃貸保証(JID)
【特徴】
個人信用情報センターの照会はできないためそのため、申込者の状況(年収、家族構成、職業など)によって、審査をします。
保証業協会の加入業者同士で連携し、情報交換も行っています。
基本的に独自審査となるためか、実際に現場感覚でも審査に通りやすいイメージです。
また、私から見てもだいたい健全な業者が多いと思います。 - 補足
【保証会社の所属協会に関して】
保証会社 所属協会名 | 保証会社名 |
全国賃貸保証業協会(LICC) | 全保連・エルズサポート・ジェイリース |
賃貸保証機構(LGO) | CASA・日本セーフティー |
独立系保証会社 | 日本賃貸保証(JID) |
上記の保証会社のいずれかに落ちてしまった場合には、別の協会に所属している保証会社であれば、審査に通る可能性があります。
もし第一希望の物件で審査に落ちた場合には、不動産会社に相談しながら別協会者所属の保証会社が利用できる物件を検討するといいと思います。
保証会社に加入する理由
- 物件の大家さんの家賃滞納のリスクを減らすため
- 人物審査代行(犯罪歴・クレーム履歴)
- 保証人が立てにくい入居者が増えた
保証会社が加入必須物件が多い理由には、家賃滞納した入居者の訴訟対応や、室内で薬物栽培などの犯罪の目的で利用していた入居者などの対応で大家さん並びに管理会社が苦労してきた経緯があり、そういった部分を軽減・改善するために保証会社の利用が一般的になってきた背景があります。
また、高齢化社会が進み仕事をしている保証人を立てることが難しい方が多くなった点も保証会社が導入された一因になっていると思います。
審査項目
では、保証会社がどのような項目で審査をしているかをご紹介いたします。
原則として、保証会社が審査の内容に関して公表しておりませんので、現場での経験として下記項目が審査項目ではないかという内容をお知らせいたします。
- 家賃の支払能力があるか
■収入に対して家賃が妥当か
■安定した職業か
■税金の滞納履歴はないか
■信用情報は問題ないか
■滞納訴訟履歴がないか
■自己破産履歴がないか
上記の通り、お金の面で問題ないかを審査します。 - 犯罪歴がないか
■刑事事件の履歴がないか
■民事での訴訟履歴がないか
■ストーカーなど接見禁止命令の履歴
一般的に犯罪などを侵すような問題のある人物ではないかどうかを審査します。 - トラブル履歴がないか
■以前入居していた住居でクレームなどの履歴がないか
■クレーム内容が一般的に考えて理不尽かどうか
■一般常識を超える神経質なクレームがあったか
これは同じ協会内の保証会社での情報から照会しますが、以前入居の部屋での理不尽なクレームや度を越える神経質なクレーム、物件内の他入居者とのトラブルがなかったかを審査します。 - 職種による安定性や生活時間帯
■工場勤務:夜勤などの生活リズムの違い
■水商売勤務:収入安定性・生活リズムの違い
■アルバイト・パート:収入安定性
■無職:収入安定性、今まで就職履歴があるか
③のトラブルがないかと似ていますが、生活リズムが違うことによるトラブルの可能性や、収入不安定による部分を審査します。
審査に落ちてしまった時の対処方法
下記実際に私が接客したお客様の実例でご紹介いたします。
物件を変える(家賃が安い物件に変更して再審査)
【お客様情報】
■属性:70代女性・年金生活・年収約240万円・保証人不可
■申し込み物件:家賃108,000円の新築1LDKを申し込みしたところ非承認連絡あり
■申込保証会社:信販会社系保証会社
年収的に、家賃108,000円が難しいのではと感じました。
申込を入れた新築物件は建築会社と管理会社が一緒の物件でした。
物件のつくりやデザインはすごくを気に入っていたため、同じ管理会社の家賃¥78,000の築15年1DK物件を申し込みして無事承認となりました。
保証会社を変えて再審査する
【お客様情報】
■属性:30代と20代の男女カップルの同棲 男性年収340万 女性年収250マン
男性に滞納履歴の面で不安点あり
■申し込み物件:家賃86,000円の築10年の1LDKを申し込みしたところ非承認連絡あり
■申込保証会社: 全国賃貸保証業協会(LICC)の加盟保証会社
管理会社指定の全国賃貸保証業協会(LICC)の加盟保証会社 で審査非承認となりました。
審査結果をお話ししたところ男性の方が、言いにくいにも関わらずご自身の滞納面での不安を打ち明けてくれました。
そのため、何とか非承認になった第一候補の物件に入居していただきたくて、管理会社に別の保証会社での審査をお願いしたところ、賃貸保証機構(LGO)の保証会社で再審査を受付してくれることに!!
再審査の結果、無事承認となりお客様にも喜んでいただけました。
物件を変える(違う管理会社の物件で再審査)
【お客様情報】
■属性:中国籍 20代 大学院への留学生
■申し込み物件:家賃58,000円の築5年の1Kを申し込みしたところ非承認連絡あり
■申込保証会社: 全国賃貸保証業協会(LICC)の加盟保証会社
管理会社指定の全国賃貸保証業協会(LICC)の加盟保証会社 で審査非承認となりました。
お客様には言えませんでしたが、国籍でのオーナーNGの可能性もあったため、検討していた第二候補での物件にて再審査をお客様に打診して了承いただきました。
再審査の際の管理会社指定の保証会社は信販会社系保証会社でした。
再審査の結果、無事承認となりお客様にも喜んでいただけました。
契約者名義を変える
【お客様情報】
■属性:男性20代無職(転職活動中)・女性20代社会人年収320万円の同棲予定のお客様
■申し込み物件:家賃85,000円の築8年の2LDKを申し込みしたところ非承認連絡あり
■申込保証会社: 賃貸保証機構(LGO)の加盟保証会社
管理会社指定の 賃貸保証機構(LGO)の加盟保証会社 で審査非承認となりました。
お客様にお話ししたところ、無職状態を気にされていたため、一度家賃を下げて物件を検討いただくようご案内しました。
ただ物件を非常に気に入っておられたため、少しいいづらかったのですが女性の方の名義にして審査をして、もし審査が通れば男性の方が就職が決まり落ち着いてから必要があれば名義変更してみては?と打診して再審査を了承いただきました。
再審査の結果、無事承認となりお客様にも喜んでいただけました。
私の感覚で恐縮ですが、結果的に何とかなる場合が多いです。
現状の日本の賃貸市場は借手優位といって、物件が余っていて入居者さんが選べる時代です。
そのため、審査に関しても昔ほど厳しくなくなってきています!!
ぜひ、なんでも相談できるような営業担当に出会い、いいお部屋探しをされることをおススメします。
なお、いい営業マンの見分け方は下記記事をご参照ください。
- 現状の募集している賃貸物件は保証会社加入必須物件がほとんど
- 無職の方でも審査が通る場合が多い(私の実体験で約80%が通っているイメージ)
- 保証会社の審査に落ちてもあきらめずに、やり方を変えて再審査すれば承認される可能性あり
- 再審査のやり方の引き出しを持っていて、何とか入居できるように頑張ってくれる営業に出会うことが一番の近道