実際に問い合わせ後メールで返信があった不動産会社の人に、見学を進められて見学することになったけど、どういうところをチェックすればいいのかな?
そうですね。お引越しが初めてだったりすると、実際にどこをチェックすればOKか?どういうポイントで見ていけばいいのか?がわからないですよね。
ネットを検索すれば、チェックポイントなどはある程度出てきますが、不動産の現場目線的に「これはどうかな?・・・」みたいなチェックポイントや根拠も実際にはあります。
そこで今回は、実際の不動産会社の現場目線で見た、物件の内見をする際に、チェックすべき箇所をまとめました。
実際には、私たち不動産会社としては気付いてほしくないポイント、つまり気付かなければ「あえて言う必要もないな」というポイントも含んでいます。
そのため、チェック箇所が多数になりましたが、全41カ所をリストにしましたので、皆様に提供させていただきます。
1物件でチェックするところが41カ所もあるのか~。なんか大変そうだな~・・・
41カ所と聞くとかなり多く聞こえますが、実際の内見時にチェックしていくとそんなに時間はかかりません。私自身もご案内時にお客様に上記チェックリストを基にチェックしていただいていますが、見学所要時間は1物件あたり10分~15分ぐらいです
では下記が今回の記事の内容です。
- 物件内見時に外観・共用部や室内を、管理会社と物件自体のレベルを確認するための項目
- 物件内見時に採寸・確認すべき箇所
【物件決定までの間のチェックリストの効果】
この記事の対象の方 | 見学予定が決まった方、再見学しようとしている方 |
記事の難しさ(★5段階評価) | ★★★ |
この記事を読む所要時間 | 約5分 |
この記事を読むメリット | チェックリストを活用すると冷静に物件を採点できるようになる |
まず、私の簡単なプロフィールを紹介させてください。
不動産賃貸のプロの私が、内見時のチェックポイントリストを作成しました。
ぜひ内見時にご持参いただき、ご活用ください。
結果のところは、〇×△や1~5点、1~3点など、お客様ご自身の基準で採点やチェックをしてみてください。
もう少し見やすいリストが欲しいとのお声をいただきましたので、A4サイズ表裏で再度作成しました。
良ければ今までのリストと今回のリストを見比べていただき、お好きな方をダウンロードしてご利用ください。
コロナ禍になり自宅にいながら内見できるオンライン内見が流行っています。
オンライン内見のチェックリストを見たい方は、下記記事をご参照ください。
では本題に入ります。
① 外観共用部 管理会社の管理レベルを判断する項目
集合ポストが荒れていないか?
ゴミ置き場が散乱していないか?
自転車置き場に放置自転車がないかどうか?
共用廊下に物が置かれていないか?
共用部や廊下に虫の死骸がないか?
駐車場の線や番号の塗装が消えて見えなくなっていないか?
チェックポイントもなんとなくわかってきた!!
前に物件見学した際も、思い出してみると整備できている物件とそうでない物件の差があったような気がする。
管理会社によって物件の整備レベルが結構違うのかも???
そうですね。現状はやはり管理会社の不動産会社によりばらつきがあることが多いです。
信用できる営業担当だと思ったら、どの管理会社がきちんとしているか?対応が親切か?などを聞いてみるといいと思います。
② 外観共用部 物件自体に問題がないか判断する項目
掲示板に騒音クレームやゴミ出し注意の文書がないか?
駐車場の車の止め方が雑な人がいないか?
駐輪場以外に停めている自転車やバイクがないか?
貯水槽の清掃記録がきちんと書かれているか?
エレベータの検査証に記載の年度が今年になっているか?
外壁に目立つヒビや汚れがないか?
階段を登った際に音がしないか?
手すりなどの金属部分に錆がないかどうか?
確かに管理会社が問題なくても、実際の物件の入居者のマナーが悪いと嫌だな・・・
でも以前見学した際に営業担当の人が管理会社がクレーム履歴を教えてくれないって言ってたな・・・・
確かに私の会社でも、クレーム履歴やどのような入居者が住んでいるなどはお伝えしにくい状況ですね。ただ、個人情報に触れない範囲でお客様の質問にはできる限りお答えしています。
大半の管理会社はそのような情報を教えてくれませんので、実際の物件の状況からリスクを察知することが重要ですね!!
③室内 管理会社の管理レベルを判断する項目
電気がつくかどうか?
入った瞬間に匂いがないかどうか?
清掃完了の紙が置かれているか?
ドアポストにチラシが入っていないか?
鍵はメーターボックスに入っていないか?
各排水溝から匂いがしないか?汚れていないか?
電球が全てつくかどうか?
④室内 物件自体に問題がないか判断する項目
ベランダの日当たりは問題ないか?
床なりがしないか?
畳は張り替えられているか?
キッチンの戸棚や洗面台の棚がきちんと開閉するか?
各扉を開閉した際に床と擦らないか?
部屋が水平かどうか?
長く住むにあたって、部屋が水平化かどうかは重要です。
水平でない場合には、個人差がありますが無意識に気持ち悪くなったりする場合があります。
iphoneをお持ちの場合にはコンパスアプリや計測アプリを使って水平を確認できます。
庭がある場合、草が生い茂っているか?
⑤室内 採寸・確認箇所
換気扇個数・照明設置箇所個数
換気扇の個数は、一般的には浴室・トイレ・キッチンの3か所にある物件が多いです。
それよりも多いようであれば、換気レベルが高い物件になります。
また、換気口があるかどうかも確認しておくといいでしょう。
火災報知器・スプリンクラー箇所個数
火災報知機は、キッチンと各部屋にあるのが一般的です。
キッチンには熱感知器、各部屋には煙探知機が設置してある場合が多いです。
また建物自体が自動火災報知機を採用していることもあります。
その場合はスプリンクラーも設置されています。
もし契約時に不動産会社が勧めてくる消毒を断り、ご自身でバルサンなどを焚く場合にはそのままやると火災報知器が鳴ってしまいます。
バルサン等を購入する際に火災報知器カバーが一緒に入っていますが、火災報知器の数を事前に確認しておくといいでしょう。
また今は火災報知器がならない霧状の物も販売しておりますので、少し高いですがご検討ください。
詳しくは営業担当に聞いてみましょう。
TVジャック・コンセント位置
TVジャックやコンセントの位置は、家具のレイアウトを決めるうえであった方がいい情報です。
家具・家電を購入する前には、必ず位置や個数をチェックしておきましょう。
エアコンコンセント電圧数(100Vか200Vか)
1Kや1Rなどの単身向け物件にはエアコンが通常設置されていますが、ファミリー向けの物件にはエアコンが無い物件も多いです。
今持っているエアコンの移設や購入に際して、エアコンコンセントの場所やボルト数を確認しておきましょう。
LDKなどの広い部屋には200Vのエアコンコンセントが設置されている場合があります。
知らずに買ってしまっていざ設置するときに、設置できないということにならないようあらかじめ確認しておきましょう。
なお、エアコンコンセントのボルト数変更は電気屋さんや引越し屋さんに事前に頼んでおくと有料にはなりますが、設置や移設と一緒に工事可能です。
北洋室にエアコン設置可能か?
築年数が20年以上の物件は、南向きベランダの間取りの場合の北洋室(廊下側の洋室)にエアコンコンセントや穴(スリーブ)が無い物件があります。
その場合には、通常のエアコンは設置できずウインドウエアコン(窓用エアコン)の設置が必須になってきます。
もしウインドウエアコンを購入される場合は、あらかじめ窓枠のサイズを測っておきましょう。
無料ネットの場合、WIFIルータが別途必要か?
ネット無料物件の場合は、通常のタイプかWIFIルータ埋め込みタイプ、WIFIルータ付属タイプの3種類があります。
WIFIルータの購入設置が必要な物件か確認しましょう。
もし室内を見て確認できない場合には営業担当に確認してもらいましょう。
NTT光コンセントがあるか?
物件や部屋への配線構造によっても変わりますが、室内に光コンセントがある場合には通常局内工事のみか、MDF盤という物件にあるネット回線の配電盤の工事のみで開通できる場合が多いです。
その場合は開通までの日数が少なくなります。ネット契約をする場合にも、光コンセントの有無は必ず聞かれますので、チェックしておきましょう。
カーテンサイズ
カーテンサイズは、各部屋の縦横サイズを測っておきましょう。
また、縦の測り方はカーテンレールにあるランナーというフックの下から図るようにしましょう。
おススメの測り方としては、メジャーの先をカーテンレールの内側にひっかけて床までを測りそこから-1㎝するとちょうどいいです。
洗濯機置き場サイズ
一般的には下記サイズの洗濯防水パンが多いです。
■64㎝×64㎝
■64㎝×80㎝
■60㎝×80㎝
通常の縦型洗濯機であれば、大部分の賃貸物件は設置可能です。
もしドラム式洗濯機を移設購入される場合には、縦横と蛇口までの高さを測ってください。
またドラム式洗濯機の型番などで調べると、メーカーホームページにサイズのチェックリストなどが出てきますので、そういったリストを活用されることをおススメします。
ガスコンロ置き場サイズ
もしガスコンロが無い物件でご自身で購入される場合には、サイズとガス種類(都市ガスかプロパンか)をチェックしておきましょう。
またホースを指すガス元栓の形状もチェックして写真を撮影しておくと、ガスホースを購入する際に役立ちます。
玄関・各部屋入り口の間口サイズ
引越し業者に引越しを依頼する際、ベッドや冷蔵庫・洗濯機などの大物家具家電を購入する際に必要になります。
玄関や洋室・和室・洗面所などの物を搬入する可能性がある部屋に関しては、搬入可能かどうか各入口の間口サイズを測っておきましょう。
間口サイズとは扉を開いた際に実際に通過できる有効寸法というものになります。
またエレベータ無し物件は階段の横幅、エレベータ有の物件はエレベータの入り口に間口サイズも図っておきましょう。
各部屋の縦横サイズ
こちらは問題なければ図る必要はないですが、ベッドやソファ、TV台といった家具レイアウトを考える際にあると便利ですので、あらかじめ図っておくことをおススメします。
クローゼット内部のサイズ
クローゼットに衣装ケースなどを置かれるお客様も多いと思います。
そのためクローゼットの内部のサイズを測っておくと、実際に今持っている衣装ケースや新規購入の際に役立ちます。
内見していい物件に申込をしたら、まず引越し見積もりをしましょう。
引越しスケジュールを組み立てることが滞りなく引っ越しするためには重要です。2月3月の繁忙期は引越業者は混み合いますので早めに見積もりしましょう。
金額面やスケジュール面でベストな引越しをするためには、ネットでの一括査定見積もりがオススメです。
では今回の記事のまとめです。
- 内見物件の外観共用部と室内をチェックリストを基にチェックする
- 気になった物件に関しては、その物件が問題ないかと管理会社が安心できる管理会社かを判断する
- 見込み物件がある場合には、事前に設備確認や採寸を行っておくと、その後の準備がスムーズになる。
- 信頼できる営業担当であれば、わからないところはなんでも聞いてみる。
それに丁寧にできる限り答えようとする営業担当にお任せする。