非公開物件あります!!という不動産会社のホームページをたまに見るけど、本当にあるのかな?
そうですね。たしかにそういう不動産会社のホームページも見かけますね。
売買の不動産会社は多いですが、賃貸はあまりないですね・・・
会員登録すると非公開物件が見れるっていう会社もあるよね・・・
そうですね。不動産賃貸の現場的に言いますと、非公開物件はあまりありません。ただ未公開物件はあります。
ただ非公開物件は少ないですが、その中にお宝物件がある場合もありますので、非公開物件と未公開物件の違いや公開していない理由をもとにお宝物件の探し方を解説します。
【お宝物件の見つけ方】
結論から言いますと物件を非公開にしている理由が、ポジティブな理由な場合はお宝物件の場合が多いです。
具体的には下記のような物件です。
- 入居者の属性(クオリティー)が制限されている非公開物件
- 予約で埋まるようないい非公開物件
- ネットでまだ公開されていない未公開物件
- 新築で建築中の未公開物件
- 分譲マンションや戸建て賃貸などの未公開分譲賃貸物件
今すぐに上記パターンの物件の探し方を確認したい方は、下記をクリック下さい。
では今回の記事内容です。
- 物件が公開されるまでの流れ
- 非公開物件と未公開物件の違い
- 公開されていない物件は必ずしもいい物件とは限らない
- 公開されていない理由が、ポジティブな理由の場合はお宝物件
- 物件の特徴別のお宝物件の探し方
この記事の対象の方 | 公開されていない物件の中からお宝物件を探したい方 |
記事の難しさ(★5段階評価) | ★★ |
この記事を読む所要時間 | 約8分 |
この記事を読むメリット | 非公開物件や未公開物件の中からお宝物件を探す方法がわかる |
まず私の自己紹介をさせてください。
不動産賃貸のプロである私が、不動産現場の経験をもとに非公開と未公開の違いや物件パターン別でのお宝物件の探し方を解説していきます。
では本題に入ります。
- 物件が公開されるまでの流れ
1-1 管理会社が入っている物件の公開の流れ
1-2 大家様直接管理物件の公開の流れ
1-3 管理会社が借上(サブリース)している物件の公開の流れ - 非公開物件と未公開物件の違い
2-1 非公開物件はネットに公開されない物件、未公開物件はまだ公開されていない物件
2-2 非公開物件とは?
2-3 未公開物件とは? - 公開されていない理由
3-1 非公開物件 大家様の意向で公開しない物件
3-2 非公開物件 管理会社の意向で公開しない物件
3-3 未公開物件 ポータルサイトへの公開のタイムラグで公開されていない物件
3-4 未公開物件 新規募集の条件が決まっていないため公開されていない物件 - お宝物件の探し方
4-1 入居者の属性(クオリティー)が制限されている非公開物件
4-2 予約で埋まるようないい非公開物件
4-3 ネットでまだ公開されていない未公開物件
4-4 新築で建築中の未公開物件
4-5 分譲マンションや戶建て賃貸などの未公開分譲賃貸物件
物件が公開されるまでの流れ
まず、非公開物件を解説する上で、公開の流れを把握できるとわかりやすくなりますので、物件がネットに公開されるまでの流れに関して簡単に説明させていただきます。
大きく分けて、賃貸の募集物件に関しては下記の3パターンがあります。
- 管理会社が入っている物件
- 大家様直接管理物件
- 管理会社借上物件
上記3パターンの物件の特徴を下記の表にまとめましたので、ご参照ください。
解約受付 | 管理会社が受付 | 大家様が受付 | 管理会社が受付 |
募集条件設定 | 管理会社と大家様が相談して決定 | 大家様が条件を決める | 管理会社が条件を決定 |
募集公開 | ①管理会社が不動産業者間の物件紹介サイトに公開 ②仲介会社がネット公開 | ①大家様が仲介会社に連絡 ②仲介会社が大家様からの希望条件を元にネットに公開 | ①管理会社が不動産業者間の物件紹介サイトに公開 ②仲介会社がネット公開 |
公開スピード | 普通 | 大家様による | 早い |
管理会社が入っている物件の公開の流れ
物件ネット公開までのイメージ(管理会社管理物件)
上記のイメージの通り、ほぼ管理会社主導で募集まで進みます。
また、大家様と連絡がつかない場合などは、少し条件確定までの期間がかかる場合があります。
上記イメージの下のカレンダーのところは、滞りなく進んだ場合の日数目安になります。
大家様直接管理物件の公開の流れ
物件ネット公開までのイメージ(大家様直接管理物件)
大家様直接管理物件に関しては、上記イメージの通り初めて登録する物件である場合や、登録がある物件でも部屋番号が違う場合は、登録する前に準備が必要なため公開までが少し遅くなります。
具体的に不動産会社が行う行動としては、下記5点です。
- 大家様から空室物件の連絡あり
- 募集条件整理&不明事項確認
- 間取り図作成(以前に同じ部屋の登録がない場合)
- ネット登録&公開
- 写真撮影&登録(以前に同じ部屋の登録がない場合)
管理会社が借上(サブリース)している物件の公開の流れ
物件ネット公開までのイメージ(管理会社借上物件)
管理会社借上物件に関しては、ネットへの公開が一番公開まで早い物件です。
理由としては、下記の2点です。
- 大家様との募集条件の相談が不要(自社内で募集広告まで完結できる)
- 自社内で確認してすぐに不動産会社間の物件サイトへの登録できる(最短当日)
なお、管理会社が仲介業務を行なっている場合には、最短で解約予約の翌日にSUUMOなどのポータルサイトに公開される場合もあります。
非公開物件と未公開物件の違い
実は公開されていない物件の中には、大きく分けて非公開物件と未公開物件の2パターンがあります。
- 非公開物件 英訳「Secret property」
- 非公開物件は、その名の通り公開されていない物件です。
英語で言うと「Secret property」です。
シークレットな秘密物件という感じでご理解いただけるとわかりますが、理由があってあえて公開していない物件になります。
- 未公開物件 英訳「Unreleased property」
- 未公開物件も、その名の通り公開されていない物件です。
英語で言うと「Unreleased property」です。
リリース(公開)前の物件といったイメージでご理解いただけるとわかると思いますが、理由があってまだ公開していない物件になります。
少し哲学的な感じになってしまいましたが、非公開と未公開の違いはご理解いただけましたか?
また下記比較表を作成しましたのでご参照ください。
非公開物件 | 未公開物件 | |
定義 | あえて公開が制御されている物件 | 通常公開するが公開前の物件 |
公開していない理由 | ■大家様意向で非公開 ■訳あり物件 | ■条件がまだ決まっていない ■ポータルサイトへの公開タイムラグ |
物件数 | かなり少ない | 少ない |
お宝物件の割合 | 低い | 低い |
ネットに公開されてない理由
では、ネットに公開されていない物件で、非公開物件と未公開物件それぞれの公開されていない物件の理由を解説していきます。
非公開物件の理由としては、下記の2点が一般的です。
- 大家様の意向でネットに公開していない
- 管理会社の意向でネットに公開していない
非公開物件 大家様の意向でネットに公開していない
現在は少なくはなりましたが、現状でもネットに載せることに抵抗がある大家様がいらっしゃいます。
ネットに公開しない理由は様々ですが下記の4つの理由が代表的です。
- 入居者からの家賃値下げ交渉を防ぎたい
- 入居者の属性(クオリティー)が制限されている物件
- 事故物件(自殺・自然死・殺人)
- クレーム物件(隣人トラブル・問題のある入居者)
通常の募集が難しい物件なども多く、仲介する不動産会社の目(フィルター)を通して、入居者を判断すてほしいという大家様の意向が含まれています。
入居者からの家賃値下げ交渉を防ぎたい
大家様意向で非公開にする場合ですが、1つの理由として「現入居者からの家賃値下げ交渉」を防ぎたいという理由があります。
今はネットにたくさんの物件が公開されていて、お客様の目も肥えています。
そのため、相場家賃からかけ離れた家賃設定で募集すると入居が決まりにくいです。
ただ、現入居者の中にはかなり前から入居していて高い家賃設定のままになっている部屋が存在します。
現入居者様がネットをみて今現在は家賃が安いから自分の部屋も家賃値下げしてほしいと連絡が入ることがあります。
【ネットで物件公開した場合】
→入居者がネットで見つける
→自分の部屋より安い
→家賃交渉
→大家様の家賃収入が減る
募集する部屋の家賃を相場家賃に下げて募集すると、その物件の入居者から家賃を下げてほしいという値下げ交渉が来るからネットに公開しないでほしいという大家様もいらっしゃいました。
よって大家様としては、下記の2つの問題をうまく切り抜けて募集したいということになります。
チェックポイント
募集する部屋は相場家賃に近い家賃で募集しないと決まらない
でも現入居者からの家賃値下げも抑えたい
この場合、現入居者にバレずに相場家賃で募集できる方法として非公開物件になる場合があります。
ただデメリットとしては、お客様への露出が減るという点です。
非公開物件の場合は、来店したお客様に不動産会社が提案してご紹介するという方法でご案内するのですが、現在はほぼネット反響のため、そのような機会自体が減りました。
また、大家様としては、たとえ入居者から家賃値下げ交渉があったとしても、空室期間が長くなる方が損失が大きいという判断をされる方が増えてきました。
【参考例】
- 現入居者の家賃が60,000円
- 募集する部屋の相場家賃は55,000円
- 総戸数12世帯で2部屋空室
- 現入居者家賃値下げが発生する確率は30%
- ネット公開して家賃値下げした場合の解約確率は2年間で1部屋
- ネット非公開で家賃値下げしなかった場合の解約確率は年間2部屋
上記の条件で非公開と公開で募集した場合の大家様の損失比較表を作成しました。
下記ご参照ください。
ネット公開 | ネット非公開 | |
入居が決まるまでの空室期間 | 1ヶ月 | 4ヶ月 |
空室期間の家賃損失 | ¥55,000×2部屋×1ヶ月= ¥110000 | ¥55,000×2部屋×4ヶ月=¥440,000 |
家賃値下げによる損失 | ¥5,000×3部屋×12ヶ月=¥180,000 | ¥0 |
一年目の損失合計 | ¥290,000 | ¥440,000 |
2年目空室期間損失 | 55,000×0.5部屋×1ヶ月空室=¥25,000 | ¥60,000×2部屋×4ヶ月空室=¥480,000 |
2年目家賃値下げ損失 | ¥5,000×3部屋×12ヶ月=¥180,000 | ¥0 |
2年目の損失合計 | ¥205,000 | ¥480,000 |
2年間の合計損失 | ¥495,000 | ¥920,000 |
一概には言えませんが、上記の通りネット公開して入居者からの家賃交渉にも応じた方が損失は低く物件の評判や入居者への印象も良くなる傾向にあります。
柔軟に対応した方が収支が安定することをご理解いただける大家様が増えたのではないかと思います。
入居者の属性(クオリティー)が制限されている物件
続いては、入居者の属性が制限されている物件です。
今現状の入居者の質を確保したいという大家様の意向で、下記のような制限を設けて入居募集をしてほしいと言われる場合があります。
- 公務員もしくは上場企業の社員か法人契約の方のみ入居受付してほしい
- 学生はNG、社会人のみ入居受付してほしい
- 水商売、夜勤がある職種の入居者は受付しないでほしい
- 外国籍NGもしくは、英語圏の外国籍の方のみ受付可能
- 年収500万円以上の方のみ入居受付してほしい
- 自営業NGもしくは自営業の場合は資本金1000万円以上の企業の社長のみ受付可能
上記をご覧いただくとわかると思いますが、結構ハードルの高い大家様要望も実際にはあります。
ネットに公開すると、基本的に審査がOKであれば入居受付をしていくことになるため、非公開にして条件に見合うお客様がいた場合は申込可能という物件になります。
現状としては、ほぼこういった物件はないですが、もしあった場合はかなりいい物件か好条件の物件になります。
事故物件(自殺・自然死・殺人)
ケースとして一番多いのは、事故物件ですね。
特に自殺や殺人があった部屋に関しては、かなり安い家賃で募集されることが多いです。
事故物件は原則、家賃をかなり安くして募集をします。そのため、ネットに公開すると明らかに相場より安いため、事故物件とわかってしまいます。
万が一同じ物件の入居者が見つけてしまうと退去する人が増えて、大家様は困ってしまいます。
【ネットで物件公開した場合】
→入居者がネットで見つける
→自分物件の中に事故物件があることに気づく
→入居者が退去する可能性が高くなる
→大家様の家賃収入が減る
警察や救急車が来た場合などは、ほぼ入居者は気付きますが、自然死の場合などは気がつかない場合もあります。
そのような場合には、物件全体の家賃収入を確保するために、非公開にして募集する場合があります。
クレーム物件
隣の部屋の入居者が音に神経質な方、匂いに敏感な方といった場合など、物件自体に少し問題がある場合も、非公開物件になる場合があります。
【ネットで物件公開した場合】
【ネットで物件公開した場合】
→クレーム物件であることに気づかず問い合わせをする
→不動産会社は理由を説明する
→入居者がなかなか決まらない
→ずっと掲載していると、部屋探しをしている人はその物件に対して悪いイメージを持つ
事故物件よりは少ないですが、上記のような理由で非公開物件になる場合があります。
まとめますと、大家様が物件を非公開にする理由としては下記の3つの要因があります。
- 不動産会社のフィルターを通して入居者を判断してほしい
- 信頼できる不動産会社に依頼してトラブルを防ぎたい
- 非公開にすることで物件全体の家賃収入を確保したい
非公開物件 管理会社の意向でネットに公開していない
管理会社の意向でネットに公開していない代表的な理由は下記の2点です。
- トラブルが多い物件
- ネットに公開しなくても決まる物件
では一つずつ詳しく解説していきます。
トラブルが多い物件
まず、管理会社として物件自体にトラブルがある場合は非公開にすることがあります。
トラブルがある物件とはどう言った物件かと言いますと、下記のような物件です。
- 問題のある入居者がいてまた新しい方が入居してもすぐに退去してしまう可能性がある場合
- 外国籍の入居者がいてゴミ出しなどのマナーの面でトラブルになる可能性が高い場合
- 音にかなり敏感な入居者がいて、新たに入居した場合騒音トラブルになる可能性が高い場合
上記のような物件の場合、管理会社としては下記の2点のリスクがあることから慎重に入居募集をする必要があり、非公開にする場合があります。
- 入居者が決まってもすぐに退去してしまうと、家賃収入が減ることや入居時に大家様が不動産会社に支払う報酬なども含めて大家様に迷惑がかかってしまう。
- トラブルが起こる可能性が高いため、管理担当者の稼働が増える
ネットに公開しなくても決まる物件
ネットに公開しなくても、決まる物件はおのずと非公開物件になります。
すごく条件の良い物件は、空き待ち予約が何件も入っていて予約の方で入居が決まるためネット上には公開されることなく入居が決まります。
そのため、管理会社が予約などを受付して自社のみで仲介する場合が多いです。
そういった物件はネットに公開されないため、普通に探していても見つけることはできません。
ただ、「ネットに公開しなくても予約などで埋まる物件」に関しては、満室物件を検索できればたどり着くことができます。
下記記事をご参照いただき満室物件の中から自分の気に入った物件を探して、管理会社に連絡してみましょう。
未公開物件 ポータルサイトへの公開のタイムラグで公開されていない物件
未公開物件という扱いになると思いますが、SUUMOやHOME’S、atHomeなどのポータルサイトへ登録するまでには少し時間がかかります。
- 実際に解約が出てから最低でも2〜3日ほど後の公開になります。
- いい物件は公開されてからかなりの勢いでお問合せが来ます。
- 仲介会社の物件更新頻度は、週に1〜2回のため、掲載までのタイムラグが発生する
- ポータルサイトの更新は1日4回だが、実際に不動産会社が更新しないとサイトが更新されない
また、上記の状況からもお分かりかと思いますが、不動産仲介会社の実情を元に言いますと、おおよそ掲載まで1週間ほどかかる場合も多いです。
不動産会社によって掲載時期の早い遅いは若干違ってきますので、いち早く掲載されたいい物件にはお問合せが集中します。
公開された場合を想定して、自分が希望しているエリアで希望条件にあう物件があるかを、空室満室問わず把握していただくことが、いい物件へ入居できる近道になります。
下記記事をご覧いただき、現在満室の物件も検索して準備いただくことをおススメします。
不動産会社だから知っているネット上で出てこない満室物件の検索方法をご紹介!!︎全19工程を写真付きで徹底解説‼︎
未公開物件 新規募集の条件が決まっていないため公開されていない物件
新規募集で家賃や敷金などの条件が決まっていない物件は、ネットへは公開されません。
大きく分けて下記の2パターンがほとんどです。
新規募集の条件が決まる前の物件
・新築建築中で条件未確定の物件
・分譲賃貸で貸す予定で条件未確定の物件
新築建築中で条件未確定の物件
新築物件の建築段階で、まだ大家様との家賃条件などの調整が済んでいない場合には、未公開になります。
条件が決まるまではネットには公開されませんので、情報を知ることができません。
ただ歩いていて建築中の物件を見つけた場合には、下記を確認すると管理する不動産会社が分かる場合があります。
- 垂れ幕や横断幕で確認
- 物件に表示してある募集看板や
- 物件に掲示してある建築看板で確認
①と②はわかりやすいですが、③の建築看板に関しては施工会社や所有者などの情報が載っているものになりますので、少しわかりづらいかもしれません。
ひとまず建設会社や不動産会社が分かれば一度問い合わせをしてみましょう。
もしわからない場合でも、物件の近くの不動産仲介会社に問合せしてみるとわかる場合があります。不動産仲介会社は特に新築情報などはいち早く仕入れているものです。
分譲賃貸で貸す予定で条件未確定の物件
分譲賃貸で貸す方は、大きく分けて下記の2パターンが多いです。
- 急な転勤や海外赴任などで持ち家を貸すことになった方
- 投資目的で物件を購入して賃貸で貸す方
①急な転勤や海外赴任などで持ち家を貸すことになった方
一概には言えませんが、このパターンは賃貸条件の場合が多いです。
急な転勤や海外赴任で急遽貸し出す場合は、所有者様(大家様)は不動産に知識がない場合が多いです。
中には、不動産会社の言いなりで条件を決める方もいらっしゃいます。
いい条件になることが多い理由は下記の通りです。
もちろん所有者様(大家様)も早く家賃収入を得ないとローンの支払いが厳しいという状況もあります。
また、不動産会社としても物件を早く成約させたいため、相場よりも安い家賃での貸し出しを提案します。
併せて必要があればリノベーションを提案して貸し出すこともあります。
よって、家賃条件的にも物件設備的にもいい物件、つまりコスパのいい物件が出てくる可能性が高いです。
②投資目的で物件を購入して賃貸で貸す方
反対に投資目的で物件を購入して貸す方は、ビジネスで賃貸経営をされている方です。
つまり不動産に知識があるプロです。
そのため、不動産屋の言いなりになることはなくデータなどをもとに、条件を自分で決定する場合が多いです。
よって、①のパターンよりも少し辛めの条件設定の物件が多い傾向にあります。
お宝物件の探し方
では、お宝物件の探し方ですが、下記の5パターンに関して解説していきます。
- 入居者の属性(クオリティー)が制限されている非公開物件
- 予約で埋まるようないい非公開物件
- ネットでまだ公開されていない未公開物件
- 新築で建築中の未公開物件
- 分譲マンションや戸建て賃貸などの未公開分譲賃貸物件
下記比較表を作成しましたので、ご覧下さい。
物件パターン | お宝物件の確率 | お宝物件の多さ | 探しやすさ | 探し方 |
入居者の属性(クオリティー)が制限されている非公開物件 | 高い | 少ない | 難しい | ■多数の不動産会社を回る |
予約で埋まるようないい非公開物件 | 高い | 少なめ | 少し難しい | ■ホームズアーカイブで検索後、管理会社を調べて問い合わせ |
ネットでまだ公開されていない未公開物件 | 普通 | 普通 | 簡単 | ■ネット更新チェック ■アプリなど新着物件アラート登録 |
新築で建築中の未公開物件 | 高い | 多め | 少し難しい | ■建築看板・垂れ幕・横断幕・募集看板などで確認 ■建設データバンクで確認 |
分譲マンションや戸建て賃貸などの未公開分譲賃貸物件 | 高い | 少なめ | 少し難しい | ■大手の売買取扱不動産会社に確認 例)三井のリハウス・住友不動産・大京穴吹不動産など |
では、1つずつ解説していきます。
入居者の属性(クオリティー)が制限されている非公開物件
入居者の属性(クオリティー)が制限されている物件は、かなりクローズ度が高い物件になります。
大家様が信頼できる不動産会社にのみ仲介をお願いしている物件のため、不動産会社を回って探していくことしかできません。
また、不動産会社としては大家様から入居者の属性を選定して紹介してほしいという希望を受けていますので、必ずしも紹介される物件ではありません。
ここで、属性という言葉の意味がわかりにくいかと思いますので、下記に具体的にご紹介します。
細かく言うとたくさんありますが、基本的には下記の項目を判断します。
- 職業・年収
- 雇用形態(正社員・契約社員・パート・アルバイトなど)
- 性別・年齢
- 個人契約か法人契約か
- 家族構成
- 人物(温厚か感情的か?)
もし、自分の属性に自身がある場合には、非公開物件を紹介してもらえる可能性が高いためいろんな不動産会社を回ってみましょう。
また、不動産会社から人物評価もされますので接客されている時には、極力丁寧な対応を心がけましょう。
予約で埋まるようないい非公開物件
予約で埋まるようないい物件は、なかなか公開されません。
理由としては、下記の2点です。
このような物件を探す方法としては、下記の手順で探しましょう。
- 「ホームズアーカイブ」で自分の希望エリアや希望条件で満室物件検索をする
ホームズアーカイブで今すぐに満室検索する - 気になった物件の管理会社を調べる
管理会社の調べ方は下記記事をご参照ください。
メリットが多い管理会社経由で申込したい‼不動産屋店長が紹介する裏技を含めた管理会社の調べ方6選 - 管理会社に問合せし、空き待ち予約が可能か確認する
- 空き待ち予約可能で気に入っている物件の場合は予約する
管理会社によっては空き待ち予約を受け付けてくれない場合もあります。
その場合には、物件の近くの不動産仲介会社に空き待ち予約が可能かどうか確認してみましょう。
ネットでまだ公開されていない未公開物件
ネットでまだ公開されていない物件ですが、基本的にはSUUMOやHOME’Sへの掲載タイムラグで公開されていない物件です。
こちらも満室検索で調べることも可能ですし、ネットに公開されてからいち早く問い合わせをすることも可能です。
おススメとしては、SUUMOで新着物件アラートをしておくことをおススメします。
よければ下記からすぐにご登録ください。
新築で建築中の未公開物件
建築中の物件へのお問合せの場合には、まず問合せ先を調べることから始めます。
問合せ先の手掛かりは主に下記の通りです。
【現地で確認する場合】
- 建築看板
- 垂れ幕・横断幕
- 不動産会社募集看板
【ネットで検索する場合】
建築中の物件を検索できる便利なサイトがあります。
よければ下記ご参照ください。
問合せ先の手掛かりはご理解いただけたと思いますが、少しわかりにくいと思いますので、下記表で具体的な調べ方などをご確認ください。
物件パターン | 参考画像 | 場所 | 存在する可能性 | 内容 |
建築看板 | 建築現場 | 必ずある | これは少し難しいですが、建築主が不動産会社の場合にはそこに問合せ 建築主が不動産会社でない場合には、施工会社に連絡して管理会社を聞くことになります。 | |
垂れ幕・横断幕 | 建築現場 | ある場合が多い | 垂れ幕・横断幕は実際に施工する建築会社のものになります。施工会社に取り扱いの管理会社を聞くことになります。 | |
不動産会社募集看板 | 建築現場 | ない場合もある | これは簡単です。 不動産仲介会社の看板があれば連絡して問合せするだけです。 | |
建設データバンク | ネット上 | 必ずある | 下記クリックしてご確認ください。 ■建設データバンクで確認 |
分譲マンションや戸建て賃貸などの未公開分譲賃貸物件
分譲マンションや戸建賃貸に関しては、かなりクローズされている物件になります。
実際に条件が決まらないとネットには公開されない物件です。
ネットに掲載される場合も、オーナー様から募集を任された不動産会社しか掲載していない場合も多いです。
大家様が分譲賃貸を依頼する際のケースとしては、下記の2パターンが多いです。
- 分譲マンションを売買と賃貸の両方で募集してほしい
- 購入した不動産会社に相談する
上記のケースから見てもわかると思いますが、売買と賃貸の両方を取り扱っている大手不動産会社に分譲賃貸は集まる傾向にあります。
下記の代表的な不動産会社の賃貸募集ページをチェックしましょう。
住友不動産
不動産大手の住友不動産です。
建築件数や売買件数も業界トップクラスのため、顧客数が多く分譲賃貸の相談案件が多くなってきます。
また、住友不動産建築の物件は、クオリティーが高い分譲マンションが多いため、良質な分譲賃貸が探せる可能性が高いです。
下記から賃貸ページを検索できますので、一度ご覧下さい。
三井のリハウス
こちらも、大手の三井不動産グループの不動産会社です。
三井不動産の主力分譲マンションの「パークハウス」シリーズの分譲マンションの取り扱いが多く、その他良質な分譲賃貸も扱っています。
住友不動産同様に顧客数が多いため、クオリティーの高い分譲賃貸が募集される可能性が高いです。
また戸建賃貸も扱っていますので、戸建てをお探しの方にもエリアや条件が合えばいい物件が見つかる場合もあります。
下記から賃貸ページを検索できますので、一度ご覧下さい。
大京穴吹不動産
こちらも「ライオンズマンション」でおなじみの大京グループの不動産会社です。
物件数では、住友や三井には劣りますが、ライオンズマンションを中心に物件を取り揃えています。
また、家賃帯が安い物件から高級物件までバラエティーがあるところもいいです。
下記から賃貸ページを検索できますので、一度ご覧下さい。
申込する物件が決まったらまず引越し見積もりをして引越し日を決めましょう!!
2月3月の繁忙期は、引越し業者も混み合っています。なるべく早めに引越し見積もりをしましょう。
では今回の記事のまとめです。
- 物件の公開までの流れや公開スピードは、管理会社管理物件・管理会社借上物件・大家様直接管理物件によって違う
- 非公開(シークレット)物件と未公開(リリース前)物件は公開されていない理由が違う
- 現状は非公開物件は少ない
- 非公開・未公開の物件の中でポジティブな理由で公開していない物件はお宝物件の可能性あり
- 事前にホームズアーカイブで満室検索をして、管理会社に問い合わせしてみましょう
- 新築や分譲賃貸は行動力が必要、手順に従って行動すればいい物件に巡り合える